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プロレス名勝負数え唄

月別:2017年06月

天才武藤敬司の名勝負「ムタ対リック・フレアー」

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天才武藤敬司の名勝負「ムタ対リック・フレアー」

アメリカで成功する事って難しいですよね!

 

それはどんな職種でもそうですよね。

 

 

しかし、そんな中で武藤が

グレート・ムタとして大成功した事は

特筆すべき事ですよね~。

 

 

実際、「ムタ」の人気は凄まじく、当時のNWAで
トップヒールとして地位を確立していました。

 

 

その事を証明したのがアメリカンプロレスの
”ミスタープロレス”リック・フレアーとの対戦です!

 

 

上手いプロレスを展開する二人の試合時間は短いですが、
大変見応えがありました。

 

 

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武藤がリック・フレアーと対戦する意味

 

 

muta_kaigaiensei

 

 

天才武藤がグレート・ムタとしてアメリカで成功した事は、ビッグサプライズでした。

 

 

グレートカブキ以来の純粋な成功と言えるでしょう。

 

 

きつい事を言うようですが結構日本では成功と言っていても、
単なるローカルヒーロー的な扱いという事は多々ありました。

 

 

ムタが成功したと感じられるのは、やはり当時のビッグヒーロー
“スティング”との抗争です!

 

 

これがNWA(WCW)のドル箱カードとなっていた事でした。

 

 

当時ルックスもあり、レスリング技術もあったスティングを
WCWがスターへと押し上げたのは当然でした。

 

 

そして、その相手としてムタが選ばれたのは、
純粋に武藤のレスリング技術の高さから成せることでした。

 

 

そしてそのムタが本格的に認められたと感じられたのは、
あのフレアーと対戦した事でも分かります。

 

 

フレアーと言えばアメリカンプロレスの「象徴」とも言える存在。

 

 

アメリカのレスラーでも中々対戦できる訳でもありません。

 

 

そのような状況の中でムタがフレアーと対戦するという事は
驚くべきことであり、アメリカで真に認められたと言えますね!

 

 

ムタとフレアー戦の見所は裏の読みあい

 

 

ムタとフレアー。千両役者は揃いました。
時は1989年のスターゲートでの勝ち抜き戦での1回戦での対決。

 

 

参加メンバーはムタ、フレアー、スティング、
レックス・ルガーという当時のスターの中にムタがいました。

 

 

そして二人の入場が始まり、観客のボルテージも上がってきます。

 

 

この時のムタは高熱で体調はすぐれませんでしたが、
結果的にはそれがいい方向になったような気がします。

 

 

フレアーの入場は流石スーパースターという感じでしたが、ムタも負けていません。

スピーディーな展開から“高速エルボー”などを繰り出すムタに対して
フレアーは逆水平チョップで反撃!

 

フレアーは小さいけど強さが身についています。

 

 

そして、休み暇もなく試合は動きます。
フレアーのニークラッシャーから伝家の宝刀“足4の字固め”が出ます。

 

 

「勝負あり!」と思った瞬間、場外でセコンド陣が乱闘を始めると言う
いかにもアメリカンプロレスな展開に気をとられている間に
ムタはアバランシュ・ホールドからムーンサルトへ移行する
必殺パターンでフィニッシュを狙いますが、これを読んでいたフレアーは膝を出し、
悶絶するムタを一気に首固めで丸めて終わります。

 

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ムタが本当のアメリカンスターとなった

 

 

以上がムタとフレアーの貴重な対戦でした。

 

 

その時間わずかに3分程でしたが、この時は
一日でトーナメントをクリアしなければいけなかったので
フレアーは省エネプロレスでした。

 

 

しかし時間が短いとはいえ、かなり密度の濃い試合となりました。
この二人だからこそ見せられた試合だったでしょう。

 

玄人好みという試合でした。

この後二人が交わる事はありませんでした。

 

WCWタイトルを賭けて戦って欲しかったですが。

しかし、これはムタが認められた夜だったでしょう。

 

日本人でここまで行けた選手はいなかったと思います。

 

 

追記ですが、その後ムタはもう一人のアメリカンヒーロー、

ホーガンともシングルで対戦しています。

 

muta_ho-gan

 

 

二人のリアル・アメリカンレスラーと対戦するというのも凄い事です。
天才ムタの懐の深さを感じますね!

 

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天才武藤敬司の名勝負「凱旋帰国、藤波との試合」

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天才武藤敬司の名勝負「凱旋帰国、藤波との試合」

武藤の魅力はどんな試合も面白くしてくれる事ですね!
相手がどんな相手でも楽しませてくれます。

この事はあのもう一人の天才三沢選手も認めています。

 

 

このようにいろんな選手から認められている武藤。

 

 

その武藤の若い頃の試合に名勝負があります。
それは、武藤と藤波の戦いです。
この試合には色々な評価が出てきました。

 

 

それは、なぜだったのでしょうか!?

 

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スペース・ローン・ウルフ時代の武藤

 

 

“スペース・ローン・ウルフ”というキャッチフレーズを知っていますか。

 

 

これはプロレスを引っ張り続ける武藤の若手時代のキャッチコピーです。

 

 

デビューしてから若手の有望格として進化していた武藤は
アメリカフロリダの海外修行へと旅立ちます。

 

 

そこで“ホワイトニンジャ”(すごい適当なリングネームですが)
というキャラクターで活躍すると
フロリダーヘビー級のタイトルに挑戦するなど
(実際は勝ったのですが、反則負け裁定でした)、
分かりやすい実績を引っ提げて鳴り物入りで凱旋帰国しました。

 

 

ヘルメットを被り、銀ラメのジャケットで入場する姿は微妙でしたが・・・(笑)

 

新時代の到来を予想させる武藤の凱旋でした。

 

因みに、当時を振り返って後年、

 

 

アイドル的に売り出された事は抵抗なかったよ。
ヘルメットも自分から被りたかったわけじゃないけど、
「たぶんジャニーズだって、そんなもんじゃないかな」って

 

 

と武藤は語っています。

 

 

そして、凱旋した武藤は当時トップであった藤波と
シングル2番勝負をするという破格の待遇で日本マット再デビューを果たしました。

 

 

武藤対藤波戦の「意味」とは!?

 

 

思えば凱旋試合と言えば、たくさんのレスラーの門出みたいなもので
大体安全運転みたいな形で親善試合的な要素もありそうですが、
武藤に課せられたのは藤波でした。

 

 

思えば、藤波は長州が凱旋して6人タッグでの中で仲間割れして
踏み台的な役割を果たした事もありました。

 

(実際は藤波の評価も上がりましたが)

 

 

また、初代タイガーマスクはジュニアの雄ダイナマイト・キッドでしたので、
強敵との凱旋試合はあるでしょうが。

 

 

当時、武藤・藤波戦はやる事の意味合いはかなり疑問視されていました。

 

 

また、2戦連続という事も疑問視されました。

 

 

当然、藤波のメリットは全くないのですから。

 

 

若手の門番としての役割は

他のレスラーでもいいのではないのかとの意見も多かったです。

 

 

しかし、藤波と武藤というプレロス界随一の引き出しの多さを誇る二人ですので
面白い試合でしたが、フィニッシュにも多くの疑問が集中しました。

 

 

2戦とも武藤のムーンサルトを藤波が膝でブロックした後、

首固めで丸め込むという結果でした。

 

まるで同じシーンをビデオで見せるかのように。そして仁王立ちの藤波。

 

 

その事が批判を浴びました。武藤ではなく藤波に対してです。

 

「もっと力の差を見せつけろ」

 

「首固めでなく、がっちりとしたフィニッシュホールドで」

 

などなど多かったのですが、しかし、藤波がここで
ドラゴンスープレックスなどで完膚無き決着をすると

武藤の評価はがた落ちですし、2戦も組まれているのに興味は薄れます。

 

そんな大人の事情を考えた結果、
武藤の甘さを見せ首固めでのフィニッシュと相成ったのではないでしょうか。

 

 

その事で武藤は再度アメリカに渡りトップヒールへとなれたのではと考えすぎます。

 

 

時を経て三冠戦で対峙する武藤と藤波

時は過ぎて2010年には、再び二人が相まみえます。

 

お互い立場が変わった状態での対戦です。

 

 

3冠王者武藤と挑戦者藤波。感慨深い対決です。

 

 

以前の対決では全くメリットのない対決だったと言わざるを得なかったのですが、
今回は藤波は敵団体(全日本)の至宝のベルトに挑戦するという偉業と
武藤も成長した姿を見せつける良い機会でもあったでしょう。

 

 

当然試合は盛り上がり、藤波の掟破りの逆シャイニングウィザードも飛び出し、
武藤は逆に藤波のドラゴンスクリューを繰り出すなど一進一退の攻防が続きました。

しかし、ピークを過ぎた藤波は力尽きて

“シャイニングウィザード5連発”で藤波の団体制覇の野望を打ち砕きました。

 

余談ですが、最近では藤波のプロレス45周年の記念試合で

タッグで対戦するなど交流が続いているのは朗報ですね!

 

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天才武藤敬司の名勝負「武藤対高田」

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天才武藤敬司の名勝負「武藤対高田」

お久ぶりの投稿となります!

 

 

本日は武藤です。ちょっと武藤について続けていきます

 

 

プロレス界ではたくさんの天才と呼ばれるレスラーがいますが、

武藤敬司に勝る選手を探すのは難しいでしょう。

 

 

武藤は沢山のプロレスラーがいる中で「天才」の高評価を受けています。

 

 

それには理由があり、マニアックな話になりますが、

武藤の試合には塩試合という物が少ないのです。

 

 

いい意味での“魅せるプロレス”なんです。

 

 

上手くアメリカナイズされた試合が多く

ストロングスタイルと言われた新日本にあって

どちらかというと往年の全日本プロレスに近かったのです。

 

(なぜ、新日本を選んだのだろうと思いますが)

 

 

そんな武藤選手の試合の中で名勝負を振り返ってみたいです。

 

 

まず一発目は、これはもはや欠かす事が出来ない・・・

ベストバウトの声も高い武藤対高田戦!!

 

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武藤対高田、新日本対Uインター伝説の10.9東京ドーム!

 

高田延彦入場シーン

 

背景はUインターと新日本の究極の対抗戦

 

 

この試合の背景として、まず触れないといけないのが

新日本とUWFインターの関係性ですね!

 

 

まず、新しいプロレスの形を求めて

佐山タイガー、前田、高田と去った後に作ったのが第一次UWFでした。

 

 

この時は、限りなくスポーツに近いプロレスを求めたプロレスで

コアな人気を誇るも破綻し、新日本に出戻ります。

 

 

そして有名な「長州顔面蹴り事件」が起き、新日とUWFの関係は破壊されます。

そして前田はリングス、高田はUWFインターを立ち上げます。

 

 

新格闘王としてマニアックな人気を誇った前田に比べて、

高田は異種格闘技路線を中心にスピンクス、オブライト、ベイダーを撃破しますが、

興行的に行き詰まり新日に戻ってきます。(全日行きも噂されました)

 

 

そんな状況の中、実現した武藤対高田戦は当然盛り上がりました。

 

 

もはや異常とも思える熱気で、そもそも

この対抗戦の10.9東京ドームが決まった時の長州の

「よし、押さえろ!」がそもそも衝撃的でしたね!

 

 

一回目が東京のIWGP戦、二回目が福岡となりました。

どちらも白熱した試合となりました。

 

 

武藤対高田 2戦の見所とポイント!

 

 

武藤と高田は2度戦っています。結果から言うと1勝1敗!

東京と福岡のドームで戦った試合でした。

 

 

どちらの試合が凄かったかというとこれは好みの分かれる所ですが、

個人的には武藤が4の字固めで勝った試合ですが、福岡での試合も興奮しましたね!

 

 

現在夢の対決と言われると答えられませんが、

この当時はまさしく想像出来ない対決で実現不可能とも言われていました。

 

それが実現したから会場全体のボルテージも上がりぱなっしで、

入場シーンから格好いいです。

 

 

プロレス伝説の名場面。高田延彦入場。

 

 

高田と武藤本当に絵になります。武藤のアメリカンスタイルに対して、

高田は今と違い寡黙に花道を歩いてきます。この時点で武者震いが止まりません。

 

 

試合は余計ながら噛みあうのか?と思っていましたね!

 

なぜなら高田は従来のプロレスからより異種格闘に近いスタイルで戦っていて

そこに“純なプロレス”を繰り出す武藤との調和は・・・と思っていましたが、
グランドの攻防も見応えがあり、高田のハイキックに耐える武藤。

 

 

緊張感漂う展開は手に汗握る!!

 

 

結果として試合が上手く噛みあった理由は武藤のバックグランドにあったでしょう。

 

 

派手目な武藤ですが、実際は柔道の強豪選手としての

バックグランドがあるから当然グランドも上手いはずです。

 

 

そして、2試合を通じてのポイントは武藤の“足4の字固め”
高田の“腕しぎ逆十字”です。もう一つ付け加えれば“ドラゴンスクリュー”でしょうか!

 

 

この頃は武藤のスタイルの変革の時を迎えていた頃だったと思います。

 

 

派手目なフィニッシュが特徴の武藤が

 

 

スペースローリングエルボー→フェイスクラッシャー、→ムーンサルト

 

 

の流れから脱却しつつありました。

 

 

裏話というか、プロレスファンなら誰もが知る所ですが、膝の具合が限界になり

毎試合の様にムーンサルトを出せなくなっていたという事情があるでしょう。

 

 

そこにこの大舞台で魅せた「ドラゴンスクリューからの4の字固め」
新たなフィニッシュとしてファンの脳裏に刻み込まれ、

定着していく流れとなったのでした。

 

 

高田の腕ひしぎは当時のUインターのスタイルを考えると妥当ですけどね!

 

 

とにかく武藤を持ち上げる訳ではないですが、

武藤だからこそこの試合は見応えある試合になったのではないかと思います!

 

 

そしてそこが天才の天才たる所以でしょうか。

 

 

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