武藤の魅力はどんな試合も面白くしてくれる事ですね!
相手がどんな相手でも楽しませてくれます。
この事はあのもう一人の天才三沢選手も認めています。
このようにいろんな選手から認められている武藤。
その武藤の若い頃の試合に名勝負があります。
それは、武藤と藤波の戦いです。
この試合には色々な評価が出てきました。
それは、なぜだったのでしょうか!?
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スペース・ローン・ウルフ時代の武藤
“スペース・ローン・ウルフ”というキャッチフレーズを知っていますか。
これはプロレスを引っ張り続ける武藤の若手時代のキャッチコピーです。
デビューしてから若手の有望格として進化していた武藤は
アメリカフロリダの海外修行へと旅立ちます。
そこで“ホワイトニンジャ”(すごい適当なリングネームですが)
というキャラクターで活躍すると
フロリダーヘビー級のタイトルに挑戦するなど
(実際は勝ったのですが、反則負け裁定でした)、
分かりやすい実績を引っ提げて鳴り物入りで凱旋帰国しました。
ヘルメットを被り、銀ラメのジャケットで入場する姿は微妙でしたが・・・(笑)
新時代の到来を予想させる武藤の凱旋でした。
因みに、当時を振り返って後年、
アイドル的に売り出された事は抵抗なかったよ。
ヘルメットも自分から被りたかったわけじゃないけど、
「たぶんジャニーズだって、そんなもんじゃないかな」って
と武藤は語っています。
そして、凱旋した武藤は当時トップであった藤波と
シングル2番勝負をするという破格の待遇で日本マット再デビューを果たしました。
武藤対藤波戦の「意味」とは!?
思えば凱旋試合と言えば、たくさんのレスラーの門出みたいなもので
大体安全運転みたいな形で親善試合的な要素もありそうですが、
武藤に課せられたのは藤波でした。
思えば、藤波は長州が凱旋して6人タッグでの中で仲間割れして
踏み台的な役割を果たした事もありました。
(実際は藤波の評価も上がりましたが)
また、初代タイガーマスクはジュニアの雄ダイナマイト・キッドでしたので、
強敵との凱旋試合はあるでしょうが。
当時、武藤・藤波戦はやる事の意味合いはかなり疑問視されていました。
また、2戦連続という事も疑問視されました。
当然、藤波のメリットは全くないのですから。
若手の門番としての役割は
他のレスラーでもいいのではないのかとの意見も多かったです。
しかし、藤波と武藤というプレロス界随一の引き出しの多さを誇る二人ですので
面白い試合でしたが、フィニッシュにも多くの疑問が集中しました。
2戦とも武藤のムーンサルトを藤波が膝でブロックした後、
首固めで丸め込むという結果でした。
まるで同じシーンをビデオで見せるかのように。そして仁王立ちの藤波。
その事が批判を浴びました。武藤ではなく藤波に対してです。
「もっと力の差を見せつけろ」
「首固めでなく、がっちりとしたフィニッシュホールドで」
などなど多かったのですが、しかし、藤波がここで
ドラゴンスープレックスなどで完膚無き決着をすると
武藤の評価はがた落ちですし、2戦も組まれているのに興味は薄れます。
そんな大人の事情を考えた結果、
武藤の甘さを見せ首固めでのフィニッシュと相成ったのではないでしょうか。
その事で武藤は再度アメリカに渡りトップヒールへとなれたのではと考えすぎます。
時を経て三冠戦で対峙する武藤と藤波
時は過ぎて2010年には、再び二人が相まみえます。
お互い立場が変わった状態での対戦です。
3冠王者武藤と挑戦者藤波。感慨深い対決です。
以前の対決では全くメリットのない対決だったと言わざるを得なかったのですが、
今回は藤波は敵団体(全日本)の至宝のベルトに挑戦するという偉業と
武藤も成長した姿を見せつける良い機会でもあったでしょう。
当然試合は盛り上がり、藤波の掟破りの逆シャイニングウィザードも飛び出し、
武藤は逆に藤波のドラゴンスクリューを繰り出すなど一進一退の攻防が続きました。
しかし、ピークを過ぎた藤波は力尽きて
“シャイニングウィザード5連発”で藤波の団体制覇の野望を打ち砕きました。
余談ですが、最近では藤波のプロレス45周年の記念試合で
タッグで対戦するなど交流が続いているのは朗報ですね!
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